ここは、Δ(デルタ)サーバー ルートタウン 水の都マク・アヌ
ここは現実には無い場所
そう、ここはゲームの世界
「ザ・ワールド」というオンラインゲームの中
ともかく、ここで私は待ち合わせをしていた
=初詣=
「おーいーー!!!!」
そう声を出したのは、PC名「シューゴ」
彼は.hackersのリーダー PC名「カイト」の使っていた「限定モデル」のキャラを使っている
.hackers
以前この「ザ・ワールド」を救ったといわれるパーティの後につけられた名だ
そして私もこの.hackersの中に入っている
「まってよシューゴ!!」
そう言ってシューゴを追いかけている重剣士♀の名は、PC名「レナ」
同じく.hackersのキャラの「限定モデル」 PC名「ブラックローズ」のキャラを使っている
その後ろから来るのは、レアハンターのミレイユ、神拳の凰花、
外国から日本のサーバーに繋いでるHOTARU(ほたる)
「イヤー早いねーは(^^)」
「貴方たちが遅いのよ、約束の時間いったい何分経っているって言うのよ(怒)」
「まーまーそう青筋たてなさんな♪たった30分じゃないか」
といっても実際は青筋立ててるか見えないけどね
「ったくまだ眠いって言うのに」
そう言って私はわざとらしくあくびをした
ちなみに今は朝の5時半である
「まーまー」
「喧嘩しちゃだめデース」
慌ててレナとほたるが宥める
「それに、遅れたのはシューゴのせいだし」
レナが横目でシューゴを見る
「ナヌッ」
「だってそうでしょ、シューゴったら私が起こしても起こしても起こしても(エンドレス)起きないんだもん」
「ううっ」
「それにしても朝っぱらからパソコンに向かっているなんて不健康だなー」
一方的な兄弟げんか(?)を無視してて凰花がまっとうな意見を述べる
「「うんうん」」
ミレイユ以外はうなずいた
っていうかミレイユはそう思ってないんですか!?
「ま、とっととイベントにレッツGOー!!(^O^)」
ミレイユの掛け声とともにイベント会場に行った
「わーこんな朝早くなのに人がたくさーん」
「まったくこんな朝っぱらからみんな不健康だねー」
「といっても私たちもその不健康の中の一人だけどね」
(それにしても・・・)
私は周りを見た
なにやら、鳥居やら神社やらがあり、凧揚げしてるやつもいた
(凝ってる!!!)
こんなに凝ってるということは絶対企画者はバルムンクだ!!
バルムンク
いままで散々微妙に凝ってて、どこか(ほとんど)間違ったイベントを企画してきた管理者だ
彼も実は.hackersの一員で私とも顔見知りである
(それにしてもレナを助けた人がこのバルムンクだったなんてがっかりするだろうなー)
そう、以前レナはこのバルムンクに助けられたことがあるのだ
あれからレナにとって騎士様
もといバルムンクはレナの憧れになっている
といってもあの騎士様=バルムンクってことは知らないのだが
しかもレナの憧れの.hackersの一員となっちゃあ絶対失神もんだろう
まあこういう性格以外はカッコイイケドサ
「なーにボーっとしてんのよ」
「うおっ」
私の目の前にはドアップのミレイユが
「はーなんだミレイユか」
「なんだとはなによーそれよりコレに着替えて」
そう言って取り出したのはミレイユちゃん秘蔵レアアイテム(何)の着物だ
「やっぱりお正月と言ったらコレでしょ(拳グッ)ほらー振袖振袖〜♪」
どうやら私がバルムンクについて考えていたらいつの間にかみんな着物に着替えてたようだ
ま、べつにいいかと思い私は着物を着た
いや、正確には装備したっていうのかな?
「わーかわいー」
「とってもお似合いデス」
「ありがと、でも二人のほうが可愛いよvvv(はぁと乱舞)」
「ほらーシューゴなーに固まってんの( ̄ー ̄」
えいっえいっとミレイユが突付いてもシューゴは微動だにしない
おそらくコントローラーでも落としたのだろうか
・・・でもなんで?
「はーい皆さんごちゅーもくー」
神社のほうで声が響く
「これからお正月特別企画をやります!!」
あたりがざわついてきた
「はーいみなさん静粛に静粛に、今からルールを説明します」
たいへんそうだなーとバルムンクにこき使われてるレキを見る
「ではまず、この神社の女神様を決めたいと思います」
へー誰がやんだろ、つーか何故に女神様?
だがその考えはすぐに消えた
パシュっ
「はい?」
ぽんっ!!
「えっとーー(滝汗」
気付いたら私はレキの所に
「えっと――はっ!で、では女神様、お名前と年齢は?」
バルムンクによりレキと顔見知りなため、少し戸惑いつつも聞いてきた
かわいーやら、メンバーアドレス教えてーやらいろいろ周りから聞こえた
つーかお前らそういうのはレナだけにしとけ(キレ
「え!?あの、PC名、18です」
「それではっ」
そう叫ぶとともにいきなり階段の量が増えた
「お賽銭を入れて女神様にお年玉を貰いましょう!お金がある数であったら今日一日女神様とのデート権が!!
ちなみに他はなかなか手に入らないレアアイテムをプレゼント!!」
(なんですとーーーーー!!!!!)
賞品にされちゃうんですか私!?
「大晦日に打つ除夜の鐘は人間の煩悩の数――つまり180だけ打ちます、でも折角だから0もう一個増やしちゃえーというのりで階段の数と出現するモンスターの数は1080となっています(やけ」
あたりでブーイングが起こった
(絶対バルムンクだ、これ考えたの(怒)
「では!スタート!!(半泣き」
「どーしよー賞品にされちゃったよ」
「さんたいへんデス」
レナとほたるが心配してる中、燃えている3人がいた
「!!絶対助けてやるからな!!!!!」
「めったに手に入らないレアアイテム!!!!!」
「1080体のモンスター!!!!!」
シューゴはまだ良いが私はアイテムとモンスター以下か by
「いくぞー皆のしゅー!!」
そうミレイユが叫ぶと皆(ほたるはミレイユ、レナはシューゴに引きずられて)モンスターをなぎ倒しながら
(SPお構いなしにスキルを使いまくり)上を目指した
「あ、あいつは!!」
途中でシューゴが指差したのは、あのバルムンク
管理者が何で参加してんじゃー!!というとプレイヤー側で監視をした方が遣り易いとのこと
・・・・・・まあ、ただ単にお祭り好きなだけなのだが
ちなみにシューゴ以外は気付いていない様で
「やあ」
「いや、やあじゃなくて!おまえも狙ってんのか!!」
「さあ、まあ狙ってないと言ったら嘘になるかな?」
「なぬ!はやらんぞ」
「別に君のではないだろう」
「む、と、とにかくお前だけは負けないからな!!」
ざしゅっ
「にゃ!!」
シューゴが気が付いた時いつのまにかバルムンクがシューゴの近くにいた敵を殺っていた
「れ、礼は言わんぞ」
「別に言わなくても良いが、そんなので上まで行けるのかな?」
「ちくしょー!!!」
そう叫ぶが早いか、シューゴは凄い勢いで階段を駆け上がった
途中コミヤン三世を跳ねたがそれにまったく気付かずに
バルムンクもその後を追った
一方、&レキサイド
「まったく私が選ばれるなんて」
「はは、まあ♀PCからランダムから選びましたから」
じゃあ壊れてるかもね、これ(さわやかに
そんなわけありません(即答
「それにしてもお化けがいっぱい」
お化けとは死んでしまったPCのことで、死んだ時に半透明に表示されるからこの呼び方になった
「やっぱ1080体は多過ぎじゃない?」
「いや、私はそういったんですけど・・・」
バルムンクさんがどうしてもって・・・
みょーなとこに拘るねあいつ(滝汗
「そーいえばバルムンクもコレに?」
「はい、そうですけど?」
「ちょっとそれってフェアじゃなくない?」
「大丈夫です、バルムンクさんは金額は任せるって言われましたから」
「へーそれってどういう風の吹き回し?で、私の設定金額は?」
「えーとですね定番的な物にしときました」
「ふーんじゃ時間の問題ね」
所変わって神社の前
勘違いしまくっている狙いの野郎がたくさん
「ちくしょー折角全財産注ぎ込んだのにアイテムかよー」
「やっぱこの額じゃだめか!!」
皆さんよく考えてください、神社ですよ、御賽銭ですよ
シューゴよりも先に着いた(凰花とミレイユがモンスターをなぎ倒したため)4人はさっそくお賽銭を入れた
「絆の双剣かー」
「悲しみの大剣・・・;」
「中華御食事券ねえー」
「金のプチグソデス」
上から、ミレイユ、レナ、凰花、ほたるの順
そしてしばらくしてシューゴがついた
「ぜーはーぜーはー」
ゲームで何息切らしてるんだ、とか言う突っ込みは無視の方向で
シューゴは自分の所持金を確かめた
5G
「・・・・・・幸運の針金すら買えねえじゃん!!」
幸運の針金は10G、ちなみに売っているアイテムでコレが最低の値段
「ちくしょー一か八か、とりゃっっ」
チャリーーン×2
・・・×2?
「あ、おまえは!!」
シューゴが指差したのはまたまた蒼天のバルムンクさん
「ふっ」
さわやかーにそれを返す、ほんと散々に凝ってて微(以下略)を考えた管理者には見えないような笑顔
ぽんっっ
「にゃ!?」
どしゃ!!
効果音とともにが現れた
「!?」
しゅっ
その後にレキも現れた
(またあなたですかバルムンクさん;)
「いまのどっちだ!?」
シューゴがレキに聞いた
「え、えーとですね、入れた金額は二人とも同じですね」
(まじですか!)
写真判定
腕の長さによりバルムンクの勝利(なんじゃそりゃ
「・・・――はっ!お正月特別企画しゅーりょー!!ちなみに惜しかったこの人にはアイテムをプレゼント!!!」
「がーーん」
「ははは、残念だったねシューゴ(汗」
「んじゃ、いこーか、女神様?」
バルムンクが私の襟をつかみそこを離れる
「ちょ、そんなつかまなくてもついてくって!!」
そこには頭を抱え始末書のことを考えているレキと、アイスの棒を持った放心状態のシューゴが残された
Δサーバー ルートタウン 水の都マク・アヌ
「ったくわざわざこんなとこまで来なくて良いのに」
「いや、なんとなくな、それにしてもと普通に話すのは久しぶりだな」
「普通じゃないけどね、カイトたちと冒険して以来、いや『事件』以来かな」
カイトという名前が出たら普通はみんな寄ってくるだろうけど来ない
これは皆に聞こえるチャットモードではなくウィスパーモードといい2人にしか聞こえないのだ
「最近カイトたちにあってないよねー、そっちは?オルカとは会ってないの??」
「ああ、やはり有名となってはログインしにくいのだろう、「ザワン・シン」のイベントをクリアした時よりも凄かったからな」
「あはは、もう完全に英雄扱いだしね」
「それに私はこの立場だからな」
「管理者もたいへんだねー」
「いや好きでこの仕事やってるからな」
「そういえば、管理者が優勝しちゃってよかったの?つーかその前になんで5Gってわかったの??」
「レキのことだから定番的なことだとおもった」
(すくなくともバルムンクと違ってね)
「それと私が優勝したことはレキがどうにかしてくれるだろう」
「かわいそうにレキ(苦笑)」
「どうする、これから肩慣らしにダンジョンでも行くか?」
「へ?」
「今日1日付き合ってくれるのだろう、女神様?」
「ちょ、バルムンク、いい加減その女神様って止めてくんない?」
「わかったよ、・・・」
そうして二人はダンジョンへむかった
今日は二人とも立場を忘れて・・・
おまけ
シューゴ「あーありしゃんだー(アイスの棒片手に)」
レナ「シューゴ現実逃避しない(現実じゃないけど)それにしてもいいなー、今度帰ってきたら名前何だった
か聞こうvv」
ほたる「レナさんシューゴさんもっと沈んでマス。あ、そういえばミレイユさんはどうしたんデスか?」
凰花「狙いのやつらからアイテム巻き上げに行ったよ;」
レキ「はーもう絶対やんない(始末書片手に)」
後書きと言う名の言い訳
異様に長くてごめんなさい
そのまえにこれは誰夢なんでしょう?
本人はバルムンク夢のつもりなんですが・・・
途轍もなく駄文だし
まあ始めてなんてこんなもんでしょう(開き直るな
七夕ネタと似てる(殆ど一緒)という突っ込みは受け付けません(笑)
そういやバルムンクの一人称って私でよかったんですっけ(うろ覚え
それと最後のほうに出てきた「ザワン・シン」これは小説から
.hack//al busuter
別名バルムンクに羽が生えた話(色々間違ってますんで信じないでください
水音様へ こんな駄文送りつけて申し訳御座いませんでした
PS,初詣を変換したら発毛でになった。もーお、悩み無用ーあーなーたの髪きっと生えてくるー(ヲイ
スイさま、どうもありがとうございました!
案の定、ニヤニヤとさせて頂きましたですよ〜。
爽やかに「壊れてるかもね」と言うヒロインが大好きだー(笑)
大体、5Gしか持ってないっていうシューゴもかなりの脅威ですね。
どういう浪費をしているのだろう…初期設定での仕様が変わったんだろうか(爆)
何はともあれ、本当にどうもありがとうございました!
2003・1・8
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