皿洗い


 夕食の後に待っているのは、片付け。
 は大量につまれた皿を手に取り、次々と洗っていく。
 その様子を見ていた悟空は立ち上がり彼女の横に立った。
「なあ、オラも手伝おっか?」
「ありがと。それじゃあ、お皿ふいてくれる?」
 分かった、と彼はふきんを手にして皿を拭き始めた。

 ばりん。

 ぱきん。

 ぴしっ。

「ご、悟空……あの、なにして」
 なんだか物凄く嫌な音ばかりが隣から聞こえてきて、思わず苦笑いを零しながら言うに、彼は困ったような――不思議そうな表情で2つに割れた皿を手に彼女に言う。
「皿ふくのって難しくねえか?」
 彼が手にしてふこうとしたらしい皿は、割れたりヒビが入っていたり、真っ二つだったりした。
 は肩を落とす。
「……ち、力入れ過ぎ」

 悟空に皿洗いを頼むときは、力加減を注意せよと言わなければいけないと痛感するであった。