あとがき。


 ドラゴンボール悟空長編夢を読んでくださいましたお客様、お疲れ様でした。
 書き手の水音にございます。
 今後の予定も含めて、あとがきなるものを書いてみました。

 結論から先に行きましょうということで、今後のDBジャンルについて。
 ※2010年2月14日の時点での予定です。

 1・中篇で書いている『拡変世界』の続き。(原作沿いよりも更に自重しないと思います)
 2・短編に収納してある悟飯とトランクス辺りの続き。
 3・裏の続き。

 この辺りで進めていく方向で。GT編は今のところ考えていません。
 原作沿いが終わって、正直燃え尽きてしまっています。DBは大好きですが、上記した1、2、3も、今までのように(今までも相当遅かったですが)更新できはしないと思います。停止してんじゃないの? ぐらいの更新速度になること請け合いです。
 オフラインとの兼ね合いで、どこまでいけるかは全く想像がつかないのですが……読んで下さる方が居る限りは、少しずつでも頑張りたいと思います。
 以上、予定でした。

 小説を書くということに対し、右も左もわからないようなひよっこだった(現状もですが)私の文章を支えて下さった読み手様がたのおかげで、無事に終了させることが出来ました。
 コメントやメールなどでの励ましやお言葉なければ、完結させられなかったと思います……。
 心から感謝しています。本当にありがとうございました。




 以下、だらだらと回想的なことを書いているので、気が向いたら読んでやってください。
 こんなこと考えて小説書いてます(ました)、という程度のものです。無駄に長いです。


 この夢小説を開始したのは、もう6年程も前のことになります。
 小学生入学から卒業ぐらいの時間が経っているのかと思うと、甚だ恐ろしくなりますね……戻ってこい若さ。
 実際の更新スピードは速い時も遅い時もありで、一定ではありませんでしたし、半年ぐらいぼこっと時間が空いているような期間も多々ございました。
 間を置かずに見てくださっている方がいらっしゃったら、本当に申し訳ないことをしてしまいました。

 最初の1話を更新した時(もう良くは覚えておりませんが)、私は悟空と夢主を恋愛させることしか考えていませんでした。
 トリップというものの定義も知らず、『トリップ=原作を知っている世界から飛んでくること』だと思っていたため、読み手様にトリップ設定だと言われるまで、全くそれと認識してすらいませんでした。

 設定付けもめちゃくちゃでした。
 毎度のことですが、かなり衝動的に長編を始めたため、諸設定の詰めが非常に甘かったです。
 当初、決めていたことといえば、虐められっ子で、逃げ腰で、萎縮しているが本当は明るい普通の女の子。
 虐められることが怖くて、彼らを排除できるような強い力を欲している、ぐらいでしたでしょうか。
 あと私にしては珍しく、設定に『可愛い』という表記が入っていました。

 1話目を書いたときは、悟空と結婚して終わらせるつもりだったと記憶しています。
 天下一武道会が終わった後に悟空と旅をさせるつもりで、じゃあせめて足手まといにならない程度の力はつけとこう、という、実に安直な理由で『治療の力』を付与しました。
 一緒に行動するのに弱すぎるとどうしようもないから、亀仙流の修行である程度強くしておこう、とも。
 それが何をどうしたのか、亀仙人の元から修行半ばで元の世界に帰してしまった。
 完全に勢いです。その時のノリです。よく覚えてませんが青年編を早く書きたいとかいう理由だったような気もします。

 とにかく、悟空と恋愛しきらないうちにあっさり帰っちゃったので、それを修正しなければならない。
 更に問題なのは、安直につけてしまった『治療の力』の元です。
 安易に、所謂『トリップ』をさせたことも、そこにきて悩みの種になりました。
 そもそも、どうしてトリップできたのか。何故、治療の力があるのか。
 理由をちゃんと決めていませんでした。
 超自然的な何かや偶然でそうなりました、でも良かったのですが……。
 結局「ブウ編まで書こう。それで、後で変な設定つけても浮かないような仕様にする」とか考え始めました。
 完全に無茶ぶりです。強さがインフレしてるような人たちを相手に、普通の子が敵うわけありません。

 ブウ編まで戦い尽くしの中、生き残る、かつ戦いについていけるような性質がないといけない。
 ちょっと妙な力があっても、問題ない仕様にしないといかん。
 ついでに純血サイヤ人の見目年齢にも合うようにしないと、なんか切ない。

 考えた結果、『夢主は界王に拾われた義理の娘』ということにしました。
 己の子供なら手元で育てるだろうが、義理の娘だから、基本的には現世に干渉不可の界王が、『あちら』の世界に飛ばして育てた。というものすごく無茶苦茶なでっち上げをし、既に書いちゃっていた1話目で夢主が『あちら』にいる理由をねじ込みました。
 夢の中で、いわゆるドラゴンワールドを見ていたのは、界王の『遠見』の力があるから。
 元々自分の存在していた世界だから、相互干渉が激しい。
 赤ん坊の夢主が界王星に飛べたのは、超能力のせい。
 じゃあその超能力の出所は? というと。全く考えていませんでした。
 親が超能力に驚いて捨てるぐらいです。夢主の両親は普通の人です。突然変異ってことにしとこう、ぐらいなもんでした。

 毛色が変わってきたのは、べジータ戦の時です。べジータに「本当に地球人か」と言わせた時のこと。
 私自身は、髪の質がこちらの人とまるで違うから、そう言わせたんだったと思います。
 ……まあ、お分かりの通り、それが『夢主の先祖は異星人』のルーツです。
 その時は○○星人とかいう名称は全く考えていなかったので、『ベルウリツ』という名は完全に後付けです。名前の元ネタは……ビューティフルを適当読みしたような、どうでもいいものだったと。
 そんなわけで、今の設定になりました。付け加え付け加えを繰り返しているので、無理が生じている箇所もあるかと思いますが…。
 とはいえ、ここまで固まればしめたもので、後は広げられるだけ広げるだけでして。ちなみに広げるのはともかく、収拾をつけるのは苦手です。

 夢主が一人歩き状態になり始め、更に悟空のキャラは後半にいけばいくほど自重しなくなってしまって、しかも私もそのまま続けたわけですが……。
 ブウ編の悟空の壊れっぷりは申し訳ないぐらいですが、夢小説と割り切って頂けると嬉しいです。


 最終話の終わり方も、原作からの逸脱ぶりが激しくて申し訳ないです。
 が、ウーブと悟空の2人で飛んでいってしまう原作の流れに、そのまま乗っかってしまいますと、
 「夢的にはなんか味気ないかも」
 これ一言です。
 夢主を同行させるか否かも悩みどころでしたが、我が家の夢主は、基本的には悟空といつも一緒でしたから、ああいう終わりにさせて頂きました。
 というか、うちの悟空さでは無理だ。離れてくれない!
 ウーブ、出番を削ってごめんよ……。

 ブウ編の最後まで書ききって、私は悟空と恋愛する小説を書けたのだろうかと考えると……どうなんだろうなあと、少し悩むところです。
 「君が好きだ!」「私も!」
 みたいなの、あんまりない気がする……。
 なにせバトル漫画ですから、仕方がないところもありますが。
 悟空との恋愛というか、甘ったるい感じって、私にはそんなに難しくないみたいです。
 夢主に強烈に執着している、うちの悟空さだからかも知れませんが。
 むしろトランクスとか悟飯の方が難しい。何故だろう。

 小説を書き始めた頃、私はどちらかといえば絵畑の人間でした。
 文章のルールや人称形式など、今よりもずっと素人というか、無知の極みでして。
 書くどころか、きちんと文章を意識して小説を読んだことがなく……。
 最近自分が書いたものを読み返しては「これはひどい」などと思いもしますから、成長したようなしてないような。
 日本語の奥深さに、毎回泣かされている次第。
 それでも、畑違いだった物書きも、年数を経て少しは己に定着したようだと、自分では思っています。

 読みづらい文章を読んで下さった方々には、本当に感謝しております。
 今後も出来る限り頑張っていこうと思います。
 読み辛くない、かつ、意味と感情がきちんと伝わる、決して説明調でない文章を目指して……って、自分にはハードル高すぎますが。
 ぼちぼち頑張ります。続けられる限り。

 だらだらと綴った文章を読んで下さった方、ありがとうございました。
 今後とも宜しくお願いいたします。

 
2010・2・14